QUAD 405-2 パワーアンプ修理

QUAD 405-2 パワーアンプを使用し出してから、かれこれ20年以上になろうとしています。20年も使用してくれば、少なからずトラブルが出てくるもので、堅牢な405-2 パワーアンプも例外ではありませんでした。
大きなトラブルもなく、出てくる音などに変化がなかったのですが、44 プリアンプを修理した際に、405-2 パワーアンプ点検をしておこうと思い、なかを見てみると電源部の平滑用の電解コンデンサに異変が起きておりました。

44と405-2
44 プリアンプ(上)の下にあるのが405-2 パワーアンプです。QUADのアンプはとてもシンプルなのですが、405-2は究極のシンプルさです。電源SWもなく、ある物はパイロットLED、入出力端子、入力ゲインコントロールのみの構成です。
405-2の内部
405-2を開けてみたところです。中央に鎮座しているのが電源トランスで1/3をしめています。水色の電解コンデンサを見ていただくと異変に気がつきます。
電源平滑コンデンサ
写真で左側の電解コンデンサの電解液が漏れだし、固化している様子が伺えます。この状態を放置すると電解コンデンサの不良に至り、電源平滑が失われ最悪では出力トランジスタの故障に発展しかねない状況でした。
交換する電解コンデンサ
秋葉原で代わりの電解コンデンサを探したのですが、63V10000μFの端子型のコンデンサがなかなか無いのです。やっと見つけたのが、このコンデンサです。ねじ式のものだとまだまだ同耐圧で同容量のコンデンサを探せるのですが、高さが問題で405-2では天板に当たってしまうので、このねじ式のものを買うことができませんでした。
平滑コンデンサの交換後
不良の電解コンデンサを交換したところです。他にも入力ゲインコントロールのVRが接触不良をおこしていましたので、交換を行ないたかったのですが、国内に代用になるVRが存在しておらず、苦しい選択でしたが、分解をして清掃・接点復活で接触不良を直しました。
この他にはトラブルは発生しておらず、シンプルさ故の堅牢なパワーアンプであることを実感しました。