第4世代 iPod(40GB)のHDD&バッテリ交換

 昨年(2004年)の10月、妻にiPodをプレゼントしてもらい、iPod漬けの毎日を過ごしていました。そんなある日(2005年12月某日)、仕事から帰ってきてiPodで音楽を聴こうと再生をすると、何やらiPodから変な音が…。「カッツン、カッツン、カッツン」あれぇ?これはもしや、HDDのハードウェア的なトラブルでは?と思っていたら、案の定iPodの表示が伝説の「Sad iPod」に…。

 やられたとおもいましたね、バッテリー交換サービスが15000円から6800円になっていたので、そろそろバッテリー交換サービスに出そうと思っていた矢先のことでした。見透かしたかのようにHDD不良に陥り、これでは修理サービスで28000円超の修理代…。1年2ヶ月でHDDトラブルとは…。

 Disk ModeにしようとしてもSad iPodとAppleロゴの繰り返し。とういうことで翌日まで放っておくとなんと復活し、正常に起動してきた。なんとか復元をしようと試みるがPCに接続した途端に「カッツン、カッツン、カッツン」となり、やはりHDDはお亡くなりになっていた。もうしょうがないので修理は馬鹿らしいから新しいiPodを購入するかと思ったが、折角妻にプレゼントしてもらったのに、そんな諦められない。で、色々と検索をしてみると、どうやら第4世代のiPodはリンゴマーク付きの東芝製HDDでなくても大丈夫らしいという情報。PCはMacだけど20GBの第4世代iPodでHDD交換を試みた方の成功しているという情報も。

 これはチャレンジしてみるかと思い、秋葉原で東芝製40GBのHDDを最安値で在庫のあるショップをさがしてみると、あった。MK4006GAHが16980円。第4世代iPod40GBのHDDはMK4004GAH。東芝のサイトでMK4004GAHとMK4006GAHについて調べてみると1プラッタが20GBから30GBに変っており(それでも40GBですが)、キャッシュも512KBから2MB、消費電力もやや減っているようだ。これならバッテリーにも優しいし、PCからiPodへの転送も速くなるかもと思い、ショップに電話で確認すると在庫あり。ただ一部相性のよくないPCがあるとのこと、でも20GBのiPodで成功している人もMK2006GAL(GALは5mm厚、GAHは8mm厚)を購入している。ならばと思い取り置きしてもらい早速秋葉原へ。秋葉原に着いてショップで購入。ショップの人と話をして「iPod用と言って求められるのは当店では初めてかも」とちょっと不安がよぎるが買ってしまった。だめだったらオークションにでも出すかと思い、その足で秋葉館へ行き第4世代iPod用のバッテリを購入。HDDとバッテリとで約2万円。駄目だった場合を考えるとかなりの出費だが、チャレンジ、チャレンジ。

 さて、ここからはiPodの分解、HDD、バッテリの交換を紹介しますが、これはもう有償であってもAppleの修理サービスを受けることはできません。また、ここで紹介した内容に関しまして、メールを頂きましても一切お答えいたしません。

 なので、真似をされて、上手くできない、思う通りにならない、判らないことがある、故障した等の状態になったとしても、私は一切責任を負いません。各自の自己責任であり、自己解決される必要になることを明示しておきます。それができないのであればAppleの修理サービスなり、バッテリ交換サービスをご利用されることをお勧めいたします。

iPodの表面を思いっ切り左方向に押すと金属カバーとの間に極僅かな隙間ができますので、すかさず隙間にバッテリに付属していた治具を差し込みます。
透き間があいたら傷付けないようにして更に治具を奥に差し込みます。そして、隙間が大きくなってきたら少しずつこじって金属カバーを下に押すようにしてカバーを外します。
なんとか開けたら、ホコリなどを掃除します。ここまでくれば、あとはHDD、バッテリを交換するだけですが、まずはHDDの金属部部に触り静電気を逃がしておきます。そしてバッテリのコネクタを抜きます。
バッテリのコネクタを抜きませんとiPodの各回路には電圧が掛かっていますので、その状態で作業をするのはリスクが大きいです。なので、まずはバッテリのコネクタを抜きます。
バッテリのコネクタを抜いたら次にHDDのコネクタを抜きます。このケーブルはフラットケーブルなので、切らないように気をつけて抜きます。カバーに付いている基板から来ているフラットケーブルのコネクタを先に抜いた方がやり易いですね。
ここで、HDD用のフラットケーブルをiPodのマザーボードから抜いて、フラットケーブルのマザーボード側の接点の洗浄を忘れずに行っておく必要があります。この接点は単にハンダメッキの為、かなり酸化しやすい接点と思えます。洗浄方法は接点を剥がさないよう慎重に行う必要がありますが、各自工夫をして行います。これを行わないと、後にトラブルが再発することがあり得ます。
外したHDDとバッテリ。バッテリは中国製でした。うぅ〜〜、純正も中国製だったんだと思いながらも、まぁしょうがないですね。HDDは東芝のMK4004GAH、リンゴマークが入っているApple用に出荷されたものです。
クッションを前のHDDから外し付け替えをします。この後カバーを取り付けて駄目だったら怖いので、カバーを外した状態でiPodを起動。
するとiPodの液晶にリンゴのロゴ。そして「!」の付いたフォルダアイコンが…。そりゃ当たり前。まだ復元前でした。
で、iEEE1394でPCに接続。認識はしたもののUpdaterを起動するとフリーズ。一度PCを再起動してUpdaterを起動後にUSBで接続すると「復元」がアクティブに。早速「復元」を実行。終了後iPodの液晶に「ACアダプタに繋ぐように」とのメッセージ。復元も無事終わりiEEE1394で接続するとiTunesが起動し初期セットアップ画面が表示され成功。よかったよかった。
初期設定を済ませ、iTunesから曲を転送。今までは21GBの転送に2時間以上かかっていたのが1時間半で済みました。HDDのキャッシュが2MBになっている効果かどうかの詳細は判りません。HDDの動作音も静かです。交換してから4日経ちましたが快適です。バッテリも長持ちするようになりました。

2007年3月25日現在、復旧後トラブルもなく正常に動作しております。

※お断り。あくまでも自己責任で行い、私のみの結果であることを明示しておきます。メールで問合せを受けましても一切お答えいたしません。