エレキット社製 TU-872 製作記 つづき2

塗装がマスキングされている場所
シャーシのA基板を取り付ける場所に3か所マスキンググテープで塗装されないようになっている場所があります。この場所のテープを剥がします。それによりA基板とスペーサを通してアースされるようになります。
入出力端子・スピーカ端子
シャーシにE基板とスピーカ端子を取り付けます。スピーカ端子は下から取り付けます。上から付けてしまうと下の端子のナットがとても締めるのが大変になってしまいます。
電源SWの配線とスパークキラー
電源SWに配線とスパークキラーを取り付けます。付属のパーツにはありませんが、スパークキラーの有無は接点の寿命に変化があり、電源SWをオフにするときのノイズも出なくなります。SWに配線をしやすくするためにこの様に固定しましたが、最終的には違う取り付け方になります。
スパークキラーは80円前後で市販されている物を使用しました。
スピーカ端子配線
スピーカ端子に配線をします。この時にNFB用の配線もしますが、L、Rを間違わないようにします。間違うと間違いなく発振に至ります。
A基板の配線
入力信号用の配線はA基板に配線して、そこに切り替えSWを取り付けます。そしてジャンパでA基板とC基板を接続します。また、信号ケーブルを写真のように束ねました。
配線の取り回し
D基板とシャーシの隙間はブリッジダイオードの厚み5mm程度しかありませんので、D基板の下になる配線を平たくします。
A基板の配線2
A基板に出力トランスの配線、D基板からの電源の配線、NFB用の配線をします。ここでもNFBの配線を間違わないように気をつけます。ここで間違えるとやはり発振に至ります。
D基板の取り付け
D基板を取り付けます。この上に電源トランスが乗りますので、配線などが挟まらないように配線の取り回しをします。
入力カップリングコンデンサ
全てオリジナルで製作をしてきましたが、二週間が過ぎたところでA基板の入力・カップリングコンデンサのフィルムコンデンサをSIEMENSの積層フィルムコンデンサに変更しました。リードの間隔も同じでしたので、取り付けはなんら問題ありませんでした。ただ、改造することは各個人の責任において行うことが前提になっています。このコンデンサにしたことによる音質は中低域が豊かになりました。
完成したTU-872
各部の電圧をチェックして、OKであればボンネットを取り付けて完成です。
今回でキット3台目ですが、始めの電源投入は緊張しました。電圧が正常であっても、どんなミスがあるか、目視で見逃していないかなどです。さぁ、真空管をソケットに入れてiPodを再生、パユのフルート再生。6L6GC、KT66の音色とは違い出てきた音はとても繊細な音色でした。これが直熱三極管の音色なんだ、これが2A3の音色なんだと思わず嬉しくなりました。各部のエージングを充分に行い、義兄にプレゼントをしたいと思います。