エレキット社製 TU-879 改造記2

エレキットのTU-879(6L6GC シングルアンプ)の完成度はとても高くて、とても素晴らしいキットだと思います。ただ、難点は初期付属のVRのギャングエラーの大きいこと、電源部がやや貧弱なことでしょうか。電解コンデンサはオーディオ仕様の物を使っている、カップリング・コンデンサもポリプロピレンを使用しているなど、不満は少ないキットです。

前回、VRがBタイプだったものをAタイプに変更しましたが、そのVRも巷で言われるほど高性能ではなく、VRのノイズ発生、ギャングエラーが大きい、Aタイプの割りにはBタイプに近いVRであるなど不満点がありました。

電源部のデカップリング・コンデンサ、出力管のカソード抵抗のバイパスコンデンサに電解コンデンサを並列にして増強することにしました。

Apls製ミニデテントVRに交換
VRをAlpsのミニデテントの100KΩAタイプに変更しました。ただ、このVRはA基板のくぼみに収まりきらないため、やすりでくぼみの幅を広げなくてはなりませんでした。
ミニデテントタイプは若松通商で1890円ですが、デテントタイプでなければラジオデパートの3Fで900円弱で売られています。好みでいいと思いますが、今回はデテントタイプを購入しました。また、軸長も長かったために適度な長さに切り落としました。
懸案だったギャングエラーはほぼ皆無になり、Aカーブも理想的になりAlpsのこのVRの完成度の高さに満足です。
電源平滑コンデンサの増強
電源平滑回路にあるC13とC15に400V120μFを並列に付けました。出力管からできるだけ離し耐熱両面テープで固定しました。この電解コンデンサは若松通商に寄ったときに262円で販売されてていたので思わず買ってしまったコンデンサです。
電源部が増強されたことで音にやや静けさが増した感じです。
出力管カソード抵抗バイパスコンデンサ増強
出力管のカソード抵抗に並列に入っているバイパスコンデンサは指定では100μF/50Vの電解コンデンサですが、この容量では低域の特性があまり良くないため、手持ちにあった100μ/63Vを並列にいれました。
とある資料によれば470μFくらいあると良いとありましたが、手持ちになかったので、100μFを並列にして合成容量は200μFになりました。
聴感上ではJazz演奏でウッドベースの音がさらに重みを増しました。470μF程度に増強してみたいです。